2011.5.14(土) 声のグループひいらぎの会 「語りの時間〜樋口一葉 二題〜にごりえ・大つごもり」

翌日、自分たちの公演が同じ場所であり、
前ノリをして、秋田市へ入った。
夜、何もすることもないし、朗読会というのは、なかなか観ることがないので
観に行くことにした。

出演者の方の年齢が高いので(わたしに比べると…という意味)、
お客さんも結構、落ち着いた方が多いように見えた。
また、落ち着いた雰囲気は「着物」で来ている方が多かったからもしれない。

朗読というのか、読み語りというのか…
その辺の違いはよくわからないのだけど。
なんとも言えない不思議な雰囲気の中でたんたんと時間が流れたような気がした。

お香でも炊けば、また違うのかも…なんて今思った(笑)

最初は、安倍さんの「にごえり」
なんとなくは知っているような気がしたのだけど、
どこで読んだことがあるのかは覚えていない。
むかしの難しい言葉で書いてあるので、たぶん挫折したんだと思う。

それを原型をとどめながらも、現代風にわかりやすく読んでいく。

昔の男女の切ない恋物語…だ。
でも…どうしても、腑に落ちないところがあったのは、
ワタシが演技をする人間だからだろうか…。

男女のセリフの声の違いがないのがひどく気になった…。
いや、
女性の声は、いやにセクシーなのに、
男性の声はたぶん安倍さんの地声なのか。
その差があまりなくて…ちょっともどかしかったのが残念だった。

間に
にごりえで、伴奏をしていた三弦の田中さんの、地唄というのがあり…

そして、谷さんの「大つごもり」
初めて聞く話なので…さっきよりも真剣に聞いている自分。
にごりえの時もそうだったけれど、目をつぶるといっそう、風景が出てくるような気がした。
静かに、静かに…。
ピアノの音と、たんたんと読んでいく谷さんの声…
さぁ、いいシーンかもしれない…というところで、

キューピー3分クッキング〜!!!!!

誰だよ〜、ケータイの電源切っておかないの!!!!!
しばらく鳴り続けてた。
きっと、本人もどうしようって思ったんだろうな、狭い空間だからばれちゃうし。

丁度、段落が終ったところで、伴奏が変わるところだったようで…
ピアノの佐藤さん…ケータイが鳴り終わるまで演奏をしませんでした。

…無事終了。
それがなければなぁ。よかったのに…演じる側とすれば、あぁ、不可抗力。


<語りの時間〜樋口一葉二題・にごりえ・大つごもり>
2011.5.14(土)18:00
ココラボラトリー 全席自由

<キャスト>
にごりえ
朗読…安倍眞壽美
三弦…田中郷子

「星の別れ」(地唄
三弦・唄…田中郷子

「大つごもり」
朗読…谷京子
ピアノ…佐藤滋

〜追記〜
渡されたパンフの裏に、この会で何度か読み語りをしたことのあり、
ワタシも拝見したことがある、
わらび座俳優の近藤進さんにあてた追悼記事がありました。
ご冥福をお祈りいたします。