2008.12.8(月) 帰ってきたゑびす公演 二人芝居六本立て「出口のない楽園」

せっかくなので、観劇梯子…

映画と迷って、調べているうちに出てきた、この公演。
実は、この帰ってきたゑびすの人って、同じ名前で、秋田でも公演している。
この「ゑ」っていう字もなんだか気になってね〜。
どんな芝居をするのか、興味があった。
それに、公演場所は、小劇場のメッカ、下北沢。
場所的にも一度は行ってみたい場所だったから。

下北小劇場…。
よく聞く、「本多劇場」の隣。
本多劇場では「大人計画」の公演をやっていた。
早めに着いたために、ウロウロとするも、土地勘もないし、何の下調べもしてこなかったために
どうしようか…と雑貨屋に入ってウロウロ…。
それでも、狭い店内は、すぐに見終わり、劇場近辺のその辺で、座り込んでいた。
しかし…どうしてもトイレへ行きたくなり、劇場の前に立っていたスタッフらしきお兄さんに
声をかける。

連れて行かれた場所は、鍵のかかった女子トイレ…。
「オートロックになるから絶対に忘れ物しないでね。」といわれた。
なんだか、監禁されたみたいな気分。(いや、中からは開くんだけど)
いたずらとかあるからなのかなぁ…などと思った。
それにしても…あまりキレイではないトイレだ。

丁度、出てきたくらいに開場。
さっきのお兄さんにお礼を言って、中に入る。
薄暗く、狭い…。
だいぶ前に、ライブハウスという経験もしたことがあって、
あのときも「狭い」「暗い」が印象にあったけど、
それよりも強いのは、天井が低いせいと、
無理やりに作った舞台があり、そこに立てば天井に完全に頭がぶつかりそうだったから。

席はもちろん自由だけれど、椅子の前後横間隔も狭く、どこに座っても見えそうなので、
選ぶというより、せかされて座ったという感じ。
これから、ここで何が起きるのだろう。
ビラ一枚のパンフ?を見てもよくわからない。

…チラシも奇妙な絵だけだし。

まずはじめに、代表者のあいさつ。
この人が進藤さん…けっこう、年いってる方だったので驚いた。
あたまのせい?

パンフとは違い、演目の最初と最後が逆になっているとのコトだった。
観たあとで…それはなぜかわかるような気がした。

1本目
贋作・山月記

ちょっと怖かった…でも、なんだか、もの悲しい気もした。
舞台が高くなっている理由が分かった。
下からの演出もあるからだった。
それにしても、最後に手紙が撒き散らされるあの勢いはどうやってたんだろう…知りたいと思った。
手紙…白紙だったけど(苦笑)

2本目
出口のない楽園。

最初、何を示しているのか分かりにくかった。
けど…
体内だと知ったときには、なかなか面白いかも…と思った。
心臓と腎臓。
あの動きをやるのはかなり疲れるだろうなぁ〜なんて思ったり。
最後は「お疲れ様」って言いたくなった。
腎臓さん…ちょっとカミカミだったのが、惜しい。

3本目
ホトトギス兄弟。

この話、どこかで見たような気がした。
でも、どこか思い出せない…。
原作は「伝承譚」になっている。
全編通して、ほとんど秋田弁だと思う。
人の男優さんがやっているのだけど、ちょっとぎこちないかな…なんて思ったり。
というか
セリフ「ほじなし」とかあったけど、東京の人には通じないでしょ(笑)

4本目
階下の犬。

今までの3本とは違い、かなりラフ。
というか、笑える。ギャグ風。
おじいさんとおばあさんという設定から若い役者ではない役者が登場。
おじいさんは進藤さんだったけど。

あれ…最後、どうなったんだっけ?(忘れた…)

5本目
わたしをバカボンのパパと呼ばないで。

これは…すごかった。
バカボンのパパ役の女優さんの女優魂というか…。
あそこまでできる勇気?に感服。
ちょっと憧れた。
本当の女優さんって、どんな役でもこなす…もんじゃないのかなぁって。
内容は、バカボンバカボンパパの追いかけっこで、バカボンも女性化していくんだけど。
結構、笑えた。
というか、途中、アドリブ入れたでしょ?って気がした。
単純に面白かった。

6本目
年をとったワニの話

これは…なんとも奇異な愛しい話。
…ここ2本が笑いだったところに、またズシーンと考えるような。
ワニ…タコ食べちゃダメだよなぁ。

<帰ってきたゑびす2008年冬公演 「出口のない楽園」>
2008.12.8(月) 18:00
下北沢小劇場「楽園」 全席自由

<キャスト>
贋作・山月記…先生:永井輝久、ヘビ:みかん(多少婦人)
出口のない楽園…心臓:上原利恵、肝臓:五つ子ニコ
ホトトギス兄弟…兄:立元竜生、弟:原田習
階下の犬…おじいさん:進藤則夫、おばあさん:神保明子
わたしをバカボンのパパと呼ばないで…バカボンのパパ:長嶺安奈(椿組)、バカボン:冨澤力(流山児☆事務所)
年をとったワニの話…ワニ:福岡義貴、タコ:石井千里(多少婦人)